
株式会社サクライ
(株)サクライさんとのご縁は1991年に晴海で行われた「ホテルレストランショー」という展示会に遡る。このジェイ・スピリットの前身となる会社で京都の和のデザイン力、染織技術などを使ったインテリアの提案ブースを出したのだが、そこにたまたま訪れた桜井薫現社長が「カッコいい!」と我々のコンセプトやデザインを直感的に気に入り、半年後には我々から「J-tone」というブランドを提案、サクライさんオリジナルの「日本の美意識」をテーマにしたカトラリーの制作を開始する。それ以来「J-tone」ブランドはサクライさんのロングセラーとなり今に至る。サクライさんの凄さはその技術力とそれを支える職人魂にあることには違いないのだが、それより驚かされるのは「最初にデザインありき」という姿勢を創業以来60年一貫して崩していないということだ。普通のメーカーは「最初に技術ありき」と考えがちなのだが、サクライさんにとって技術はデザインや目的を具現化するための道具にすぎないとなる。桜井社長に「カッコいい!」と褒めてもらい、また燕で美味しい酒と肴をごちそうしてもらうために、次の提案も頑張らなければ。
J-spirit
次田幸司

株式会社からふね屋
からふね屋さんは大正10年(1921年)、現在の先斗町歌舞練場の北隣で「唐船屋印刷所」として創業。その名の由来は竹久夢二(ご存知、当時の人気イラストレーター)と親交のあった創業者の堀尾幸太郎氏が、夢二の絵に描かれていた「唐船屋」という屋号から夢二の許しを得て名付けたと言われ、今もからふね屋さんが上質で日本的な美意識の溢れる美術印刷を得意とするルーツがそこにある。当代の堀尾武史社長に「日本の美意識とは」と尋ねると「それは季節感であり、時の移ろいをどう感じ、それをどう表現するかです。」と間髪を入れずに返ってきた。このあたりがからふね屋さんの嬉しいところで、数多の老舗がからふね屋さんを頼りにする所以はここにある。技術的にも、今では数少なくなった活版の印刷機を大切に守り、職人さんと共に一枚一枚丁寧に目の高い顧客のぜいたくな要望に応えている。J-spiritに集うアーティスト達と、からふね屋さんのセンスと技術を繋いでいずれ何かを生み出したいものである。
J-spirit
次田幸司



